物流が止まるとほとんどのサプライチェーンが機能不全に陥ります。コロナ禍を通じて誰もがその事実に気づくことになりました。
通常の商業活動に次第に戻りつつある中で、あらゆる企業が、サプライチェーンのノード間における物資の移動と保管方法の改善や最適化を支援してくれる物流業者を探し求めています。
一方、物流業者自身も自社のサプライチェーンに関する課題に直面しています。例えば、労働力の問題、賃上げ要求の高まり、世界的な地政学的緊張と貿易摩擦、運輸の脱炭素化を求める圧力などが挙げられます。
物流セクターがこの変わりゆく状況をどのように乗り越えていくのかを明らかにするため、当社はリスク分野とサプライチェーン分野のリーダー100名に対して調査を実施しました。対象企業にはフォワーダー、海運会社、航空貨物業者、トラック会社などが含まれています。
これらの企業はサプライチェーンの展望をどのように見ているのでしょうか。レジリエンスの構築方法はどうでしょう。直面している主な課題とリスクは何なのでしょうか。そして、将来のサプライチェーンはどのようになるのでしょう。
どの業種でも物流はサプライチェーンの中核を成しています。したがって、物流セクターのリスクは何倍にもなることを意味します。
企業はサイバー攻撃や異常気象など自社事業の問題に対応する必要があるだけでなく、顧客への波及的影響や、それが自社にどのように跳ね返ってくるかについても考慮しなければなりません。
63% の回答者が、過去2年間におけるサプライチェーン関連の損失が「予想を上回った」または「予想を大きく上回った」と回答しました。
85% の企業が、コロナ禍の対応でサプライチェーン管理の方法に少なくとも何らかの改善を加えたと回答しました。
77% の回答者が、リスク対応に関して、今後3年から5年において最も大きな課題の中で保険による補償の欠如を挙げました。
物流会社はサプライチェーンのリスクをあらゆる角度から検討しています。自社のリスクだけでなく、サービスの提供先である企業のリスクも管理する必要があるためです。そのバランスをとることは容易ではありません。
サプライチェーンが混乱に陥るリスクは依然として高い上に、サービス提供、サステナビリティおよび契約上の義務に関する顧客の要求は増大しているため、こうした課題はますます増えていくと考えられます。
“地政学的条件やサイバーセキュリティなど、外的要因の範囲が拡大するのに伴い、慎重なリスク管理の必要性は一段と高まっています。”
Charles W. McCammon | National Team Leader – Marine Risk Consulting and Claims Advocacy Group
地政学的条件やサイバーセキュリティなど、外的要因の範囲が拡大するのに伴い、慎重なリスク管理の必要性は一段と高まっています。
今回の調査では、各企業が問題の克服に取り組み、レジリエンスを高めるさまざまな戦略を検討していることが明らかになりました。
しかし、適切な保険によるソリューションが利用できないことや、リスク管理に必要となる正確なデータの入手が困難であることが、企業の取り組みを妨げています。
各企業は、顧客やパートナーとの連携を強化することにより、サプライチェーンに対する理解を深め、それらのリスクに対応することが可能になります。
物流チェーン全体や特定部分のリスクを可視化、定量化および評価するには、診断用のマッピングツールやモニタリングツール、およびアナリティクスが有効です。
WTWは経験豊富な専門家のチームを擁しており、各種のツールや能力をご提供して、お客様のサプライチェーンの脆弱性の把握や、業務運営の見直しを通じた財務リスクの低減をご支援しています。
また、資産関連の損失と純粋な経済的損失の両方について、お客様のリスク管理とリスク移転をご支援し、将来のショックに対するお客様の信頼性を高めるお手伝いも行っています。
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